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第0編 化学の黎明

Cemistry の語源
化学とは「物質の構造・性質・変化などを扱う学問」です。
英語では Chemistry(ケミストリー)と言いますが、
これは錬金術を表す Alchemyという言葉に由来しています。
alchemy の語源は、アラビア語の al-kimiya で、
「al-」アラビア語の定冠詞、
「kimiya」は、錬金術という技術そのもの、
あるいはその目的である「賢者の石」を表す言葉とされています。
さらにアラビア語の kimiya は、
古代エジプトの言葉で黒い土地を意味する Khem に由来し、
黒い土地とは「ナイルが潤す豊潤な土地」すなわち「エジプトそのもの」を指しているそうです。

図0−1 Chemistry の語源
ChemistryのChemi が「賢者の石」や「黒い土(エジプト)」に繋がっているというのは個人的になんだかワクワクしますね(笑)
ちなみに、このサイトのサイト名「ChemiXy」は
Chemistry × you(chemistryかけるyou)
というところから名付けました(笑)
これからどんどん良質なコンテンツを作っていくので
よろしくお願いします。
ギリシアの四元素説
自然哲学の黎明は紀元前7世紀〜6世紀にかけて、哲学者たちが万物の根源(アルケー)を探究するしたことに端を発します。
タレスは水、クセノファネスは土、アナクシメネスは空気、ヘラクレイトスは火などを挙げ一元論を唱えました。
その後エンペドクレスが万物が火、土、空気、水より構成されるとする四元素説を唱え、
さらにアリストテレスはこれら4つが温、冷、乾、湿の作用でお互いに変化しうると考え、
四性質説を提唱しました(図0−2)。
これに対しデモクリトスは物質を細かく分けていくとそれ以上分割できない最小の粒子(アトモス=原子)にたどり着くという原子論を唱えましたが、
当時はこの原子の存在を確かめるすべがなく、
結局勢力の強いアリストテレスの説が勝ってしまいました。
この考えは以後およそ2000年間、人々の物質観を支配し続けることとなります。

図0−2 古代の物質観
錬金術
鉛や鉄などの卑金属を金などの貴金属に変えようとする錬金術(Alchemy)は
その語源の通り、エジプトで誕生したのちアラビアを経て11世紀にヨーロッパに伝えられました。
その後18世紀末まで多くの人々によって試みられましたが全て失敗に終わります。
しかしその過程で得られた多くの物質に対する知識の集積や実験器具、操作法などが
近代化学形成の土台となりました。
近代化学の黎明 -錬金術批判、原子説から分子説へ-
近代化学は17世紀、ボイルによる錬金術批判にはじまり、その後急速な発展を遂げます。

アンカー 1

アンカー 2
このあたりの内容は、誰がどの法則を唱えたかがよく問題にされるので
ゴロ合わせで一気に覚えてしまいましょう!
" ラボ室 テープル 元ドル売買 ゲイ期待 "
ラボ室(研究室) ラボアジェ 質量保存の法則
テープル(テーブル) 定比例の法則 プルースト
元ドル売買 原子説 ドルトン 倍数比例の法則
ゲイ期待 ゲーリュサック 気体反応の法則
これら化学の基本法則が、後に習う理想気体の状態方程式や周期表へと繋がっていくことになります。
参考:
『化学 I・II の新研究』(三省堂)
スクエア 最新図説化学(第一学習社)
語源でゴキゲン url: http://www.asca-co.com/gogen/2011/08/post-4.html
Science Window url: http://sciencewindow.jst.go.jp/html/sw33/sp-001
http://kusabe-yoshinobu.blog.eonet.jp/default/files/lecture_of_greekphilosophy21.pdf
原子力百科辞典 url: http://www.rist.or.jp/atomica/data/fig_pict.php?Pict_No=16-02-02-01-01
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